「選手自ら考える」バレー中田の指導法とは

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バレーボール日本一の座をかけた「天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権」は、今週末が決勝戦。この大会で5連覇を果たした、久光製薬の戦い方に迫ります。
久光製薬にバレー部が結成されたのは1948年。歴史あるチームとしてバレー界を盛り上げてきました。全日本バレーボール選手権大会では、出場全チームの中で最多となる6回の優勝。2012年大会から、5連覇の偉業を達成した久光製薬スプリングスのバレーとは―
2012年。久光にとって転機となったのは、現在の全日本女子監督・中田久美の監督就任だった。
久光製薬スプリングス・岩坂選手「バレーと向き合うではないですけど、久美さんと出会って、変わっていったと思います」
中田が教えたのは自ら考えるバレー。監督が指示を与えるのではなく、1人1人のプレーについて、自ら考える習慣を養った。
岩坂選手「『今、なんでそのプレーをしたの』とか言われるようになって、本当に1人1人が変わっていったと思います」
“選手に考えさせるバレー”それは日本代表の試合、グラチャンバレーでも見られた。30年ぶりの連勝をかけたブラジルとの一戦。フルセットの大事な局面でも、中田は選手の輪の外に身をおいていた。監督は指示を出さず、コーチや選手たちに考えさせる。中田のこのスタイルは、コートの中で威力を発揮する。自らの考えで動くことで選手の動きが良くなり、試合は日本が勝利した。
久光製薬は2012年の全日本選手権を皮切りに、Vリーグを始め数々の試合を制し、史上初の公式戦五冠も達成した。中田が日本代表監督に選ばれ、退いた後は酒井が監督を務め、その真価が問われた2016年にも全日本選手権大会でも優勝を果たした。久光は5年間女王の座に君臨した。
今年の全日本選手権では惜しくも6連覇を逃したが、王者奪還を目指し、久光は新たなスタートを切った。