1滴残らず使える!?町工場の“シャンプーボトル”開発秘話

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ポンプに入ったシャンプーやリンスを使っていると、まだ残っているのに押しても出てこないことがあります。そんな悩みを解決しようと、最後の1滴まで使えるポンプが開発されました。
ガラス製品のように見えるボトルですが、プラスチックでできたシャンプーボトルです。ボトルの底の部分には細工がしてあります。“ひみつのプロペラ”と呼ばれる容器の底についている羽根が回転しながら、液体をポンプの吸い上げ口までかき集めてくれます。
シャンプーやリンス用に開発されたこのボトルですが、どんな液体でも1滴も残さずに使い切ることができるといいます。
ひみつのプロペラつきボトルを発明したのは、大阪の町工場“Kワールドism”。プラスチック加工を専門とする町工場で、従業員は9人。仲の良さと個性なら他社に負けないというエンジニアたちがいます。Kワールドismの澤井代表はこう話します。
「自社製品を出したいという夢は以前から持っていたけど、夢があるからといって作れるものではない」
――これまでの知識と経験を生かして、他にないプラスチック製品を作ろう。
プラスチックを使ったアクリル板に色をつけ加工すると、ガラス細工のように見えることから、ガラスが置けないお風呂場で使えるシャンプーボトルを作ることになったそうです。
“オシャレで誰もが満足するボトル”を作りたいという思いから、100人の女性にアンケートをとり、その要望に応えるために、シャンプーを1滴も残さずに使い切れるボトルへの挑戦が始まりました。
製作は思うようにはいかなかったそうです。「これで完成」と思って消費者の意見を聞くと、「まだ残ってるやん」との反応が…。
なかなか満足しない大阪の消費者。試行錯誤すること10か月、従業員の知識と経験を結集してできあがったのが、ひみつのプロペラつきボトルでした。澤井代表はこう話します。
「これならええわ!みたいなことを言っていただいて、ヨッシャー!みたいな。これで自信持って出せるな」
メード・イン・ジャパンならぬメード・イン・大阪。こだわりぬいた町工場の技術がこのボトルに込められています。