ラニーニャ現象で日本は寒い…どうして?

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 気象庁は11日、異常気象の原因となる“ラニーニャ現象”が発生しているとみられると発表。この影響で日本の冬は寒さが厳しくなるとみられている。“ラニーニャ現象”とはいったいどんなものなのか。90秒でわかりやすくまとめた。
■“風が作る”ラニーニャ現象
 このラニーニャ現象のポイントとなるのは“貿易風”。そもそも、太平洋の赤道付近では、東から西へ貿易風が常に吹いている。
 この貿易風によって海面付近の温かい海水は西側に引き寄せられ、東側では深いところから冷たい海水が湧き上がる。つまり、海面水温は東側で低く、西側で高い状態となる。
 これによって、温かい西側では蒸発が盛んで積乱雲が発生する。貿易風がより強くなると、西側で温かい海水がより厚く蓄積し、東側では冷たい海水の湧き上がり強くなる。
 日付変更線付近から南米・ペルーに沿岸にかけての海面水温が平年より低くなり、この状態が続くことをラニーニャ現象と呼ぶ。
■日本では“寒くなる”
 ラニーニャ現象が発生しているとき、日本にはどのような影響があるのだろうか。海面水温が平年より高い東南アジア付近では、より活発に積乱雲が発生する。
 こうした状況下では、西から吹く偏西風に影響が及ぶ傾向にあり、平年よりも偏西風が蛇行する。この蛇行で日本付近は寒気の影響を受けやすくなり、平年より冬は寒い傾向にある。気象庁によると、この冬にも同様の流れが起きると予想されている。