大震災“自助”あってこそ誰かを助けられる

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日テレNEWS24

世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「生きるための備え、していますか?」。自身も被災の経験がある日本テレビ・小西美穂解説委員に聞いた。
大手マンション管理会社が行った防災に関する調査で、震度5強以上の地震を過去に経験した人のうち、45.4%が「家具や家電製品の転倒の被害があった」と回答した。一方で、家庭で行っている災害対策として、「家具の固定などをしている」という人は、28.5%にとどまっている。
ネット上では「3.11で家具が倒れてから固定した」「新年会でもらった耐震マットをつけた」「やらなきゃと思っても面倒くさい」という反応があった。
――わかっていてもなかなか対策が進んでいないというのが、このネットの声からもわかりますね。
そうですよね。役立つとわかっていても、それにかかる費用と手間が大きな障害になるというのはわかりますよね。
――小西さんご自身、取材だけではなく、被災されたということですが。
私の場合は、当時午前5時46分ですよね。激しくワッと揺れて飛び起きて、それで家から飛び出して、非常階段からずっと逃げたんです。それで揺れが収まったなと思って、落ち着いてぱっと見たら、はだしだったんですよね。
当時はまだ防災の知識って、そんなものだったんです。家の中に戻ってみたら、姿見が倒れて、ガラスが飛び散っていましたし、テレビはもう台ごと転がるようになっていて、私がもしここで寝ていたらと思ってゾッとしました。
今でもですね、例えばホテルで、枕元の頭の上に重そうな額縁の絵が飾ってあったりしますね。仏壇の横で頭を向けて寝ていらしたりとか、そういうのも見聞きしますと、どうか家具は固定してくださいよ、家具は凶器になりますよと。家電もいま、薄型のテレビなんか飛んできますからね、そんな風に、私は体験者として思っているんです。
そんな中で、今日、私が伝えたいキーワードは「自助」です。自助とは、自分が自分の命を守ること、自分で自分を守ることなんですけど、これはもう防災の基本なんですね。避難訓練も重要ですけど、それは家の中で自分が助かってこそ、家族を守るのも自分が助かってこそ、なんですよね。
家具や家電の固定器具などは、いろんなところで売られていますけれども、難しいことじゃなくて、これは本当にこれをやるだけで生きる可能性が高まることだと、覚えて欲しいわけです。自助あって人を助けられるということを肝に銘じて、いつ来るかわからない大地震に生きるための備え、あなたはしていますかということを、私は伝え続けたいし、今日の日に改めて問いかけたいと思います。