義足で走る喜びを “ギソクの図書館”

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日テレNEWS24

足に障害のある人にも“走る楽しさ”を感じてもらおうと、東京・豊洲にオープンしたある施設が話題となっている。いったいどんな施設なのか?取材した。
義足の人たちを笑顔に変える陸上トラック“ギソクの図書館”。ここでは、競技用の1本100万円近くになる義足を、1回500円でレンタルできる。競技用と呼ばれる義足は軽く、板バネがついているため、走りやすくなっている。しかし、保険が適用されず高額なため、買うことは困難だ。
取材したこの日、1人の少年が“ギソクの図書館”にやってきた。斎藤暖太くん(10)は、生まれつき足の骨が足りない病気を患っていて、物心がついた時から義足で生活している。暖太くんは思いをこう吐露する。
「なんで俺がこういう生活をしなきゃならないんだとか。何もかもが不利だから。普段の義足はおっせーなと思っている」
“ギソクの図書館”では、専門家が部品を組み合わせて、その人にあった義足を用意してくれる。暖太くんの足の長さに合わせて、いくつもの部品や板バネを選び、組み合わせていく。そして、暖太くん仕様の競技用義足が完成した。
早速、トラックで試すことに。すると、跳びはねるように駆け出すことができた。暖太くんも思わず笑顔がこぼれる。暖太くんはこう話す。
「これをはいていると、バネだから跳ねてものすごく走りやすくて」
さらにこの日は、トレーニングをしていたリオパラリンピックメダリストの佐藤圭太選手が、走り方を教えてくれた。暖太くんは将来の夢をこう語る。
「将来の夢はパラリンピックの陸上の選手になって、金メダルを取ること」
誰にでも走る喜びを教えてくれる“ギソクの図書館”。今後は東京以外への出張も計画している。