梅ジャム生産終了…引退の理由は「哲学」

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日テレNEWS24

つくり続けて70年、梅ジャム人生に「一片の悔いなし」――「梅ジャム」は去年12月に製造を終了しました。
引退した高林博文さんにやめた理由を聞いたところ――
「自分で興したことは自分で閉じる」「やり遂げたということですね」
梅ジャムとは、梅の酸味と塩気が特徴の駄菓子です。この商品をたった1人で、16歳から87歳までの間、つくり続けてきた高林さん。つくりはじめたきっかけは――
「せんべいに塗る形にできないかと」
梅ジャムは、紙芝居の流行とともに広まったそうで、ジャムの様に塗って食べたりします。少子化の影響などで全盛期に比べ売り上げは激減。また、高齢による体調不良も重なり、やめることを決断しました。
「もうちょっとやれば良かったとか、そういった野心や未練や考えは一切わかなかった」
つくり方はいたってシンプルです。梅肉や砂糖などが原料。最初はサラサラの状態で、40分ほど煮込んでとろみをつけて完成させます。一見、簡単そうですが、つくり方を知るのは高林さんだけ。
「分量がこうだといってこの味は出せないだろう」「この味を出すことが私の哲学」
今までにどれだけの量をつくってきたか聞いたところ――
「そこまでは見当もつかないですね」
在庫はいま出回っている商品だけだといいます。