視聴回数370,690回
※ 視聴回数は1日1回更新されます。 飛行可能な零戦は、世界にたった4機が残るのみ。日本にあるのはその中の1機だけだ。いま、その零戦が売りに出されている。
零戦を売りに出したのは、石塚政秀さん。元々、別の購入者の仲介のはずが頓挫。保証人だったため、零戦を所有することになった。しかし維持費が莫大なため、家も車も売り、私財をつぎ込んだが、ついに売却することを決断したという。なぜそこまでして零戦にこだわるのか。
石塚さん「不幸なことに戦争で使われたという悲しい歴史は背負っていますが、零戦を見た時に日本のものづくりの原点というか、全て細かな設計の上で成り立っていると。これは海外では考えられないようなものづくりをしているというのは驚きますし、零戦を復元したアメリカの担当者たちは、『これは芸術だと』」
石塚さんは、当時から世界に誇れる技術を持つ日本人が、数多くいたことを伝えたいという。
売り出された零戦は、昭和17年に愛知・小牧の工場でつくられ、南方戦線でニューギニアへ。攻撃に遭い、飛行不能となり、戦後30年、かつての飛行場跡地で見つかったという。その後、零戦はアメリカに移され復元。そして石塚さんの元へ。貴重な機体をいったいいくらで売却するのか。
石塚さん「零戦を購入した際に、3億5000万円支払っています」「私が購入した金額前後で機体を保有していただければと考えています」
海外からのオファーはあるが、海外に売った場合、再び日本に戻る可能性はほぼないという。
石塚さん「零戦を日本の技術遺産として、認める方になんとか協力して、残していただきたいというのが正直な思いです」