秩父夜祭で一生に1度しか経験できない役割

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日テレNEWS24

 毎年12月2日と3日に行われる埼玉県・秩父地方の師走名物「秩父夜祭」。この祭りで、一生に1度しか経験できない役割がある。
 冬の夜空を彩る7000発の花火。300年以上続く秩父夜祭のクライマックスだ。最大で20トンにもなる山車を100人以上で引き回す。そんな勇壮な祭りの華は囃し手(はやして)と呼ばれる4人の男たちだ。
 本町の囃し手の加藤さん「囃し手は一生に1度だけです」
 1度だけしかなることができない囃し手とは、一体どのような存在なのだろうか?
 祭りの本番を1週間後に控えたこの日、本町の山車の組み立て作業が行われていた。毎回、祭りが終わると解体され祭りの時期になると再び組み立てられる山車。組み立て作業は自分たちで行うのが習わしだ。しかし、その作業に加わっていない4人の男たちがいた。彼らが今年の本町の囃し手だ。彼らが作業しないワケとは
 加藤さん「囃し手は神様の化身です」
 人々に福をもたらす神様として祭りの期間中は大事に扱われる。そのため神様がケガをしてはいけないので作業に加わることは禁じられている。
 加藤さん「いつもはあそこにいるのにと思いながら、手が出せない寂しさもある」
 その代わりに…
 加藤さん「他の神様を呼び込むように、皆様を鼓舞して一生懸命はやしたてて、一生の思い出になるように頑張りたい」
 祭りでは全身全霊をかけ、盛り上げ役に徹するのだ。一生に1度だけの囃し手。祭りが終わると
 加藤さん「祭りが終わった後は(4人は)兄弟として一生の付き合いをする」
 そして来年は囃し手の世話役になるのだ。