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※ 視聴回数は1日1回更新されます。 自然豊かな北海道の襟裳岬で、大量の秋サケが頭だけ食い散らかされる被害が起きている。地元の漁師を悩ませる被害の実態に迫った。
漁師「全部やられている全滅だ」「ほとんどやられちゃってる」
網から出てきたのは、頭だけが食い荒らされた秋サケ。サケを食い荒らす厄介者の正体は、野生の「ゼニガタアザラシ」。その被害額は、昨年度だけで5000万円以上。
環境省・平野さん「この1年2年は特に(秋サケ)不漁で、その中でアザラシが食べる量が一定であれば、どうしても被害割合は増えますので」
その状況に、国もアザラシの捕獲に乗り出した。環境省は約1000頭の群れを来年度までに800頭ほどに減らし管理していくという。
以前撮影された映像では、水揚げされるサケの網の中に1頭のアザラシが映っていた。この網に入り込み、サケを食べているという。そこで環境省と地元漁師は、新たな“網”を設置。サケは網をすり抜けるが、より大きいアザラシは中には入れない。そして諦めたのか、網から遠ざかっていった。
記録的な不漁だという今年の秋サケ漁。しかし、ゼニガタアザラシは乱獲などで頭数が減り、2年前まで絶滅危惧種に指定されていた。漁師的に言ったらサケをとってますからね。そりゃいないに越したことはないですよ。だけど従来、襟裳岬に住んでいるアザラシが全滅ってわけにはいかないでしょう。
被害を食い止めながらアザラシと共存する。その取り組みは今も行われている。