華やかな羽を持つオスと地味なメス。クジャクのように、オスとメスでまったく異なる外見の動物がいる一方で、見た目がソックリで区別がつかない動物たちもいます。さて、動物園の人気者「キリン」。そのメスは右か左か、どちらでしょう?
【見分け方】角の先の毛
メスには毛があるが、オスにはない
【ちょこっとトリビア】
繁殖期のキリンのオスは、首を振り回して恋のライバルを攻撃します(ネッキング)。相手にダメージを与えるため、角は太くトンカチのような打面をしています。このためオスの角先には毛がなく、ネッキングをしないメスの角先にはヒョロッと毛が生えています。
ただし、子ども時代や動物園で飼育されている場合はオスでも角先に毛が生えていることもあります。
いずれにしろ「世界一背が高い動物」なのに、オスとメスの体型差はごくわずか。目をこらして観察してみよう!
■監修:新宅広二
1968年生まれ。生態科学研究機構理事長。動物行動学と教育工学を専門にし、大学院修了後に上野動物園、多摩動物公園に勤務。国内外のネイチャー・ドキュメンタリー、動物バラエティー番組の監修を手がけるほか、動物園・水族館などの展示企画・監修を手がける。著書に「しくじり動物大集合」「もっとしくじり動物大集合」(永岡書店)、「いきもの寿命ずかん」(東京書籍)、「すごいぜ!! 動物スポーツ選手権」(辰巳出版)など。近作、映画「アース:アメイジング・デイ」、テレビドラマ「僕らは奇跡でできている」(主演・高橋一生)監修。