10万人以上「通級指導」が過去最多に

視聴回数271,900

※ 視聴回数は1日1回更新されます。
(c) Nippon News Network(NNN)

日テレNEWS24

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「通級指導 過去最高」。グラフィックデザイナーのライラ・カセムさんに聞いた。
「通級指導」とは、言語障害や学習障害などがある児童や生徒が、通常学級に在籍しながら、教科によっては別の部屋に行き、個別授業を受けること。文部科学省によると、通級指導を受けている子どもは昨年度、10万8946人で、初めて10万人を超えた。文部科学省では、「1人1人の障害にあわせ、個別に指導する必要性の理解が広まってきている」としている。
――この話題についての意見を書いていただきました。
「らしさ」ですね。その人らしいものだったりとか、特技だったり、興味だったりを、どうやって具現化していき、それを自分の技にしていくかということを重要にしていくのが、いちばん教育においては大事かなと。まずは自分でできること、自己肯定と言いますか、それをできるようにすることが大事だと思います。
――実際に、商品とか開発をされていますけど、そこで大切にしていることとかあるんですか。
やっぱりみんながキープレーヤーになる、ゴールに行くまで、関わる人すべてが「関われた」と思える、自分がここまで成し遂げられたと思えるように設計していくということをいつも大事にしています。
――障害者の方も自分でやったと言えると、喜び方が違いますね。
そうですね、実は、私は不登校の子どもの教育プログラムにも関わっていて、その子たちも志はすごく高いんだけど、数学や文字が読めなかったりとか、例えば自分は興味があるけど、それを将来、自分の仕事にしていくとなった時に、例えば、特技だけを特化するのではなくて、それを補うための根本的なスキル…計算だったり、読み書きだったりをサポートしながらやっていくということを重視したりしますね。
――この通級学級もその個別にあわせていくというのは大切なものかもしれませんね。
大切で、やはりそれを元に通常の教育にも取り入れたら、もっともっと教育が時代にあったものになっていくんじゃないかと思います。
■ライラ・カセムさんプロフィル
日本育ちのイギリス人グラフィックデザイナー。東京大学・先端科学技術研究センターで、研究員も務めている。現在は東京・足立区の障害福祉施設「綾瀬ひまわり園」を拠点に、障害者の社会参加と経済自立につながるアート作品の制作と商品づくりのプロジェクトを全国で展開している。