シェアリングサービス、中年世代は抵抗あり

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世の中で議論を呼んでいる話題について意見を聞く「opinions」。今回の話題は「シェアリングサービス 世代間で意識にズレ」。「エアークローゼット」の代表取締役社長・天沼聰氏(38)に聞いた。
モノやサービスを共有するお得に使える「シェアリングサービス」。車をシェアして使う「カーシェアリング」が有名だが、このシェアリングサービスに対し、世代間で意識にズレがあるようだ。
ある銀行の調査によると、18歳から25歳の世代は、6割以上が「シェアリングサービスの利用に関心がある」と答えた。一方で、40代から50代では、78.8%が「シェアサービスの利用に抵抗がある」と答えた。具体的な理由では「お金を払っても自分の資産にならないことに抵抗を感じる」「人とのコミュニケーションを面倒に感じる」といった意見が聞かれた。
――天沼さんにこの話題についての意見をいただきたいと思います。フリップをお願いします。
私は「“モノ”から“コト”へ」と書かせていただきました。シェアリングサービスなんですが、これまで目的が、モノの所有だったりとか“モノ自体”にあったと思うんですが、これからはたぶん“コト”…実際に体験をする、モノを使った体験をするとか、モノを持った上で、例えば生活の中で何か行う、体験をするということに意識がいくのではと感じています。
我々のサービスも「新しい洋服に出会っていただく」という体験をスタイリストが届けるので、自分ではなかなか選ばない色味やデザインの洋服に出会っていただいて、着てみると思ったより似合ったというお客さんの感想がすごく多いです。そういった体験をどんどん届けたいと思っています。
――洋服を所有するのではなくて、「こういう色も似合うんだ」という体験を付加価値として、届けていると。
もうひとつは、私たちのサービスも実際に着用していただいて、本当に気に入った、本当に生活の中で使えるなと感じたものに関しては、そのまま買っていただいて所有するというのもひとつの方法としてあって、多くの方が買う前に体験をしてから判断をするという使い方をされている場合もあります。
――買い取ることも可能なんですね。
はい、私たちのサービスは、ファッションという意味では、買い取りいただくことができます。
――昔は、借りようと思わなかったものまで、借りる時代になってきていますよね。
そうですね。
■天沼聰プロフィル
「エアークローゼット」代表取締役社長。国内で初めて、プロのスタイリストがコーディネートした洋服を月額制でレンタルできるオンラインサービスを展開。取り扱うアイテムは300ブランド・10万点以上。洋服をシェアすることで、ファッションとのワクワクする出会いと新たなライフスタイルを作ることを目指している。