世界の難民最多に…半数は子どもという現実

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日テレNEWS24

世の中で議論を呼んでいる話題について意見を聞く「opinions」。今回の話題は『世界の難民 過去最多』。ワールドフェスティバル代表・近藤祐希氏に聞いた。
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によると、世界の難民の数は2016年末時点で、過去最多となる2250万人に上った。そのうち、51%が18歳未満の子ども。難民を多く受け入れている国を見ると、トルコやレバノンの他、パキスタンやウガンダなどの“低中所得国”が世界の難民の84%を受け入れているという現状がある。
――現状についての意見をいただきました。フリップをお願いします。
はい。
――「オマル君の悩み」?
(オマル君って)誰って感じですよね。お祭りプロジェクトで、現地で知り合って友達になったオマル君という方がいます。彼はいま20歳位なんですが、現地で映像をつくる仕事をやっています。
ただ、彼はヨルダン人ではなくて、パレスチナ難民の子なんですね。彼はヨルダンで生まれ育っているんですけど、父親か祖父が逃げてきたと。パレスチナ難民キャンプって、もう50年くらいたっているんですね。それで彼は、ヨルダン人ではないと。
彼と話しているうちに難民の話とかいろいろ聞くことができたんですけど、彼の大きな悩みとしては、彼の将来の夢は、いろんな国に行って世界中の魅力的な部分を映像で撮って、いろいろフィルムをつくりたいんだと話していたんですが、彼は難民登録を受けている存在なので、国から出られないんですね。
物理的には出られるんですが、帰って来られないんです。ヨルダン人ではないので、国籍を持ってないため、パレスチナへ帰らないといけないという話なんです。ただ、パレスチナにも入れないので、彼の居場所もなくなってしまうから、結果出られないという現状があるみたいなんです。
世界の難民が過去最多、半分が子どもというところで、これから例えば僕たちはああいう機会をつくっていこう、こういうことを世界中でやっていこうとしていますが、それで選択肢が増える可能性があっても、結局、実際に行けないとなってしまうと、僕としても歯がゆいところで、そこを民間企業としてどうにかできないかといつも考えていますね。
――本当に願いはかなえるためにあるから、やはりかなえるための環境を整えてあげたいですよね。
そうですね。
■近藤祐希プロフィル
ワールドフェスティバル代表。社会課題解決に取り組むNPOの映像や音楽などの企画・制作を手がけ、エンターテインメントを通じ、貧困や差別、紛争、環境問題などが生まれない社会を作ることを目指す。発展途上国の子供が世界と身近になり、視野や可能性を広げるお祭りも行っている。