文化勲章と文化功労者 その違いは「お金」

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日テレNEWS24

 毎年同時に発表される文化勲章と文化功労者。その違いは「お金」だ。
 今年の文化勲章受章者は東京理科大学学長・藤嶋昭さんら5人が選ばれている。一方の文化功労者には、デザイナーのコシノジュンコさんら15人。
 では、文化勲章受章者と文化功労者のどちらがお金をもらえるかというと文化功労者のほうだ。実は毎年、15人ほど選ばれる文化功労者には終身年金として年額350万円が支給されている。今年は合計234人に約8億円。
 ではなぜ文化勲章には褒賞金はないのかというと実は、憲法が関係していた。第14条3項には「栄誉、勲章その他の栄典の授与はいかなる特権も伴わない」とある。つまり「栄誉は称えるがお金は出さない」という解釈だった。
 そこで、文化への貢献者に報いたいという意図のもと1951年文化功労者年金法を制定し年金の支給を決めたのだ。原則として文化勲章受章者は前年までに選ばれた文化功労者の中から選ばれる。
 ところで、文化勲章受章者がもらえるものは勲章と賞状。日本固有の植物“橘”の5弁の花からデザインされた文化勲章は、来月3日、天皇陛下から受章者に手渡される。