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※ 視聴回数は1日1回更新されます。徳島県の大学病院が新しい「がん治療」に取り組んでいる。それは「がんを凍らせる」という「凍結療法」。現場にカメラが入った。
冷やした針でがんを凍らせ死滅させるという新しいがんの治療。
執刀医の徳島大学病院・岩本誠司医師「でっぱった様に見える黒っぽいところ、ここが腎臓がんのところです」
午後2時前、腎臓がんの患者の治療が始まった。背中の一部だけに麻酔をかける。患者には意識があり、医師が声を掛けながら治療を進める。
岩本医師「今から針、刺していきますからね」
CT画像でがんの位置を確かめながら、慎重に針を刺す場所や向きを決める。画面の中央、白く見えるのが腎臓にできた“がん細胞”だ。医師が刺した針が、がん細胞めがけ伸びていき見事に刺さった。細い針に特殊なガスを通して冷やしていく。針がみるみる凍りついていくのが分かる。
針の先はマイナス40度以下まで下がるという。凍傷になるのを防ぐため皮膚にはお湯をかけ続けなければならない。
岩本医師「この白いところが腫瘍。その周りにぼんやり黒いところがある。黒いところが凍結できている範囲」
まわりの細胞もわずかに凍らせることでがんを残さず退治する。
岩本医師「治療している間、痛くなかった?全然痛くなかったですか。よかったです」
凍った針を溶かして抜くまで凍結治療にかかった時間は約2時間。
岩本医師「画像上は完全に制御できています。本日の判断では完全に治療できている」