全身改造「コンセプトトランスフォーメーション」の世界、自分の希望で身体を自由に変えられる時代に、究極の「自由人」となった華麗なる人たち【動画ライター】

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朝日新聞社

bouncy / バウンシー

驚愕の身体改造カルチャーの最前線を追って、20年以上。今回は、あるアイデアに基づいて、全身を改造する「コンセプトトランスフォーメーション」を紹介する。
ちょっと長い言葉だが、「コンセプト」とは全体を統括するアイデア、「トランスフォーメーション」とは変身を意味し、一言でいえば、「何か別のものになりたい」という願望を叶える身体改造のことだ。
ギネスブックに載る世界一の身体改造男、ロルフさんをご存知の方は多いでしょう。
ギネスブックに載る世界一の身体改造男ロルフさん
額には角のインプラント、舌は2つに割れたスプリットタン、眼球タトゥー、そして驚くべき数のピアスが全身に施されている。ギネスブックによれば、全身で身体改造は516ヶ所、そのうちピアスは453ヶ所という。現在もその記録は破られていない。
彼は「普通の人間でいるのが嫌になった」といい、40歳にして身体改造を始めたが、いまも大手企業にエンジニアとして勤務するサラリーマンだ。週末はヨーロッパや世界のどこかの街で、身体にフックを刺して吊り下げられるボディサスペンションを楽しんでいる。
ロルフさんは、外見に似合わず無口で紳士的、物腰も柔らかく、誰に対しても親切丁寧だ。究極の改造人間たちに会うたびに実感するのは「自由に生きている人たちは明るくオープンで、ストレスがない」ということだ。
彼らこそが究極の「自由人」であると思えるのだ。そんな現場からのレポートをお届けする。
身体改造世界一の女性マリアさん
ドイツの地方都市ドルトムントで、会社員をやりながら世界一の改造男になったロルフさんに対して、ギネスブックで身体改造世界一の女性となっているのが、メキシコのグアダラハラに住むマリアさんだ。
ここ最近、過激な身体改造カルチャーは中南米諸国がけん引していると言われる。その理由として、マヤ・アステカに代表される古代文明の時代に、顔面を含む全身のタトゥー、スカリフィケーション(瘢痕)、拡張したピアスなど、派手な身体改造が行われていたことがある。
彼らからすれば、昨今のタトゥーや身体改造のブームは、植民地時代に奪われた自分たちの文化を取り戻す行為でもあるのだ。
マリアさんが身体改造にハマったのは、夫のDVが原因で離婚したことから。4人の子供の母親として精神的な強さを求め、アステカ文明の神話に登場する神の化身「ジャガー」をコンセプトにしている。ティアラのような頭部のインプラント、スプリットタン、眼球タトゥー、顔面および全身のタトゥー、服装やメイクを含めて、トータルにコーディネートされた姿には貫禄すら漂う。現在はタトゥーショップを経営している彼女、息子の一人は彫師を目指している。
子煩悩で知られる改造人間といえば、ベネズエラ出身のレッドスカルがいる。彼は、同名のアメコミのヒーローに憧れ、インプラントや眼球タトゥーばかりでなく、耳や鼻を切除し、顔全体を赤いタトゥーで覆っている。
レッドスカルの身体改造をサポートしたのは、マッドサイエンティストの異名を取るエミリオ・ゴンザレスだ。彼は世界で初めて、おへその完全切除を行なったことでも知られている。