手をかざしてドア開錠、日本でも始まる。マイクロチップのある近未来生活【動画ライター】

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朝日新聞社

bouncy / バウンシー

身体改造カルチャーの最先端の現場を追って、20年以上。今回は、日本におけるマイクロチップのある近未来生活を紹介する。
ご存知の通り、体内にマイクロチップやマグネット、電子機器などを埋め込むボディハッキングは、世界的に密かなブームとなっており、日本国内にも実践者たちが存在する。
マイクロチップを埋め込んでいる実践者の一人、アイちゃんがやはり実践者でそれらを生活に活かしている友達を訪ねるというので同行した。
最寄駅の待ち合わせ場所に現れたオデンくんは、ごく普通の好青年でその日は仕事が休みということもあって、ラフな服装だった。
彼は電子工作が得意で、プログラミングなども勉強しており、ネットやSNS、休日のたびに訪れる秋葉原などで情報を収集しているそうだ。
マイクロチップのある生活を覗くため、彼の家にお邪魔した。
マイクロチップでスマートロックを開閉
マイクロチップで玄関のドアを開錠
駅から徒歩数分、オデンくんは集合住宅の一室に住むが、玄関のドアにはスマートロックを設置している。
スマートロックの電源を入れ、手をかざすだけで即座に開錠することができる。埋め込まれたマイクロチップにIDデータが書き込まれており、彼のチップのみで開閉が可能だ。
鍵を持ち歩く必要がないことが、マイクロチップのある暮らしにおける革命的な変化である。
電子工作が得意なオデンくんは、自分でスマートロックを設置した
データ書き換え可能なNFCチップは個人情報などを入れておき、名刺がわりに使うのが一般的だ。
アイちゃんとオデンくんは、互いのチップのデータを読み合った。NFCチップのデータはスマートフォンで読み込みや書き換えができるのだ。
オデンくんの家はルームライトもチップで点灯し、スマホのカメラをチップで起動することもできる。最新型のチップはデータを読み込む際には、LEDが点灯する。
彼はマイクロチップを内蔵したアート作品も制作しており、ボディハッキングへの傾倒ぶりがよくわかる。
マイクロチップを内蔵したアート作品も制作している
マグネットを埋め込むと何ができるのか
オデンくんは、手にマグネットも埋め込んでいる。
スプーンやクリップ、軽い金属片を持ち上げて、ちょっとした宴会芸を披露するのはお手のものだ。
マグネットを埋め込むとスプーンを使った宴会芸もお手のもの、磁界を感覚的に察知できる
磁界があると埋め込んだマグネットが微細に振動するので、感覚的に磁界を感じることができる。身の周りの電気製品が発生する電磁界も察知できる。
スマホのアプリで計測すると、埋め込んだマグネット自体も磁界を発生している。その磁界を感知するセンサーを使えば、それに反応してLEDが点灯する機器などを作ることもできる。
マグネットの埋め込みは、ID機能に優れたチップとは異なる利用法で、人間と機械のインターフェイスの可能を広げるものとして期待されている。
たとえば、耳珠にマグネットを埋め込んで、ヘッドホンなしで音楽を聴けるようにすることも試みられている。その場合、首に磁界を発生させるシールドをかけておく必要がある。電子工作レベルのシールドでは音量は小さく音質的にも良いとはいえないが、埋め込んだマグネット自体が振動して音楽が聴こえる。この実験は、手に埋め込んだマグネットを耳に当てることでも体感できる。
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「チップをどのように生活に活かすかを考えること自体が楽しい」と、オデンくんはいう。
また、初対面でもマイクロチップを埋め込んでいることを話すと興味を持ってくれる人は多く、ボディハッキング実践者となったことで交友ネットワークも広がった。
マイクロチップがある暮らしは、日本でも徐々に普及していくことになるだろう。
あなたも未来を先取りしてみませんか?