性的マイノリティー問題 “ソフト”が大事

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日テレNEWS24

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「高校生、性的マイノリティー1割」。日本テレビ・社会部の白川大介記者に話を聞いた。
去年、三重県で実施された高校生約1万人を対象とした性のあり方に関するアンケート。この調査で、いわゆるLGBTなど性的マイノリティーの人は全体の1割に上った。また、これらの生徒の半数ほどが周囲の偏見を感じていて、約6割以上が「いじめ被害に遭ったことがある」と答えている。
――この話題について白川さんの意見をフリップに書いていただきました。
「ハードだけじゃなくソフトも」とさせていただきました。
性的マイノリティーの問題に関して自覚を覚える時期というのは、だいたい中学生から高校生くらいというのが多いです。そのときに学校の対応というのが必要になってくると思うのですが、Xジェンダーやトランスジェンダーの方を取材していると最初に直面する課題として多く聞かれるのが学校の制服の問題です。
学校の制服に関して私が取材した当事者たちも小学校から進学するにあたり、中学校の男女はっきり分かれた制服を着るのがとても嫌だった、進学するのが憂鬱だったということをたくさん聞きました。
そんな中、今年、千葉県のある中学校で男女問わずスカートとスラックスが選べるようになりました。例えば女性の生徒さんだとしてもスカートではなく、スラックスを選ぶことができます。また、胸元のリボンをネクタイにすることもできます。また、いわゆる体の性別が男性の生徒さんも同じように自由に選択できるということで性的マイノリティーにも配慮した取り組みとして大変注目されました。
フリップに「ハードだけじゃなくソフトも」と書かせていただきましたが、制服の問題やトイレの問題、性的マイノリティーの方に注目するときについハード面に目がいきがちだと思うんですね。ただ本当に必要なのは先生、そしてまわりの方々の心の中の問題、“ソフト面”だと思っています。例えば先生が授業のなかで、ちょっとした雑談だったり、日常の会話などで性的マイノリティーの存在に触れてあげるとか、そういったまわりの方の気持ちの持ち方によってより多様な社会が実現していくのではないかと思っています。
――それは学校だけの話ではないですよね。大人の世界でも「男のくせに」とか「女のくせに」とかそういう二分するような考えを、これからはなくしていかなければ、なくなっていかなければと感じますよね。
つい、いってしまうと思うんですね。「男のくせに、女のくせに」あと「男らしい、女らしい」というのも気をつけたい表現ですね。
――これからそういう世の中にしていきたいですね。