釣り針考古学 ポリネシアの人類移動(前編)

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コロンブスが太平洋を横断するより何世紀も前、ポリネシアの船乗りたちは木製のカヌーで太平洋を何千キロも横断し、ポリネシアントライアングルと呼ばれる三角形の海域の島々を往来した。
しかし、古代ポリネシアン人はその広大な海域に含まれる数々の島々をどのようにして発見したのか。そして、どのような文化をもたらしたのか。
それらを明らかにする手掛かりは、なんと「釣り針」だったのだという。
考古学一般に、型式の時間的変遷を「編年(へんねん)」と言うが、それは土器の出土層などから読み解く測定方法である。ところが、ポリネシアン人の文化には、文字も土器も無いとされている。
日本人考古学博士・篠遠喜彦氏は、ポリネシアン人が暮らしていたとされる遺跡から多く出土した釣り針を用いた編年手法を編み出し、ポリネシアの文化の伝播や交流関係を明らかにしていったのであった。
古代ポリネシア人は、今から5000年から6000年前、台湾や東南アジアから移動していったのだという。