「せめて30歳まで」難病と闘う男性の思い

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日テレNEWS24

「初めてボクを見る人は、悲しそうな顔をする」――そうエッセー集につづったのは、難病の筋ジストロフィーと闘う、石井大心さん(28)です。
石井さん「12歳の時に主治医から、あなたは20歳まで生きることはできない。だからいま、全力で生きろって言われてたんですけど」
病気の影響で筋力が衰え、常に人工呼吸器をつけなければなりません。体に異変を感じたのは5歳ぐらいの頃だったといいます。
石井さん「なんか体動かない、おかしいな。まあこれやばい病気だろうなって、薄々は思ってて」
日々衰えていく筋肉や飲み込む力。進学も就職もできない自分に嫌気がさした時、石井さんを救ったのは“文章を書くこと”でした。
石井さん「(僕たちが)理解されることはないんです。だから、一生懸命伝えていかなきゃいけなくて、外に出していかなきゃいけないんですよね」
石井さんが2月に出版した「共病文庫」。“生きる”ということは何なのか、日常をつづりながら自分の命について考えます。
「何とか体が生きていてくれるそれだけで僕は幸せである」――その日の気持ちをマイクを使い、書き上げていきます。
「いつまで続くのだろうか。もう心臓君は限界なのか。28年間も止まることなく、懸命に動いてくれた。本当にありがとう」
“せめて30歳まで生きたい”――それが、いまの目標です。
「もう残された時間はわずかなことは知っている。それでも生きたい。どんな手を使っても、生きたい」