人情あふれる老舗銭湯 人呼んで、人生の湯

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ここは老舗の銭湯、塩井乃湯。
暑い日も、寒い日も、午後3時にはなじみの顔ばかり。
塩井乃湯に通う卓三さん「ここに来ている人はみんな風呂が好きな人ばっかり。無理してでも入りますよ」
番台に座るのは、4代目の田中洋子さん。お客さんが減る中、燃料費の高騰も相まって、経営は火の車。
洋子さん「生きている間はやめないでくれとおっしゃる方がいらっしゃるものですから、じゃあ頑張ろうかなと」
洋子さんが肺炎で倒れた時も、ご近所さんみんなでお手伝い。いつも通りお湯が沸きます。
洋子さん「肺炎だった、肺炎だった」
お客さん「気を付けてよ!本当に!」
家から、歩いて30歩。卓三さんは、いつも早風呂です。
卓三さん「これでも全部洗っているんだよ」
これが卓三さん、人生最後の湯となりました。翌朝、玄関先で突然、倒れた卓三さん。そのまま帰らぬ人となりました。
姉さん女房の愛子さん「さみしいね」「もう夢に出て来たよ」「上から私を押さえて」「嫌だって言うのにキスする夢(笑)」
それでも歩いて30歩。夫の面影を探すように、塩井乃湯にきょうも通います。
1年で最も寒いという「大寒」。ボイラーの調子が悪く、お湯がなかなか沸きません。
お客さんたち「大勢で入りゃぁ何とかなるよ」「体温で温かくなる」
やがてお湯が沸くと…
お客さんたち「極楽極楽、いい湯だね!」「最高だよ!ちょうどいい」
塩井乃湯にはいつも、笑顔があふれていました。しかし次第に小さくなっていく、その灯り。にぎやかだった午後3時の洗い場は…
お客さんたち「みんないなくなっちゃったから」「でもこれ一気にだよな、一気にいなくなったよ」「あそこの自転車屋はとっくに施設だし…。だからちょっと…寂しくなるね、こうやって」
世話付きで、みんなの背中を流していたマスターこと小林さん。今はマスター1人きりの日がほとんどです。それでも、温もりを求めてやって来る人たち。
そこに新しい常連さんが登場!
中学生の出井くん「5年生位の時にお父さんに誘われて来た時が初めて。それでいろんな人と話ができたり、それが毎日楽しくなって」
ここは信州松本、塩井乃湯。人呼んで、人生の湯。
卓三さん「ここに来ている人はみんなお風呂が好きな人ばっかり」