“ボス充”から働き方の選択肢増えてほしい

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日テレNEWS24

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「“ボス充”な上司は魅力的?」。世界ゆるスポーツ協会代表の澤田智洋氏に話を聞いた。
「ボス充」とは、上司が趣味や育児、ボランティア、副業など社外活動が充実した状態を表す造語だ。ある人材育成会社が「仕事人間な上司」よりも「社外活動が充実している上司」のほうが魅力的か尋ねた結果、20代一般社員の40.2%が「魅力的」と回答した。
ネット上ではこんな意見が見られた。
「働き方改革で誕生した新しい人物像」
「人生のレールが1本だけなんて嫌だな」
「“ボス充”になれるのは一部の人だけ」
――この話題について澤田さんの意見をフリップに書いていただきました。
「キャッチ概念」です。
私はコピーライターをやっているので、日ごろキャッチコピーというものを書く機会が多いんですね。企業の商品をより売るための一言とかです。
この“ボス充”というのは、キャッチコピーというよりも、キャッチーな概念だと思いました。それを私が勝手に“キャッチ概念”と呼んでいるんですが、こういうキャッチーな概念がどんどん出てくるというのは良いことだと思います。
例えば「イクメン」なんかもキャッチ概念だと思うのですが、あのキャッチ概念ができたことによって男性が育児をするのが「是」とされて、そこから派生して「イクメングランプリ」とか色々な施策も誕生しました。概念を起点として、新しい社会運動が起こっていくというのは往々にしてあると思います。
この「ボス充」というワーディングが良いかどうかは別として新しい概念を作ろうという挑戦はすごく良いなと思います。
なぜなら、昭和型の働き方の概念や標語というと「モーレツからビューティフル」「24時間戦えますか」など、そういったものが概念になっていたわけです。
それに対して平成型の新しい働き方の概念として、上司が仕事人間でなくても「是」とされるという新たな一手が加わるのは、非常に良いことだと思います。
――憧れの上司という感じがしますよね。
ただ個人的には私生活を充実させるのはそうですが、私は勉強が好きなので勉強をし続けるという姿勢を、自分より年齢が下の方に示すことによって「勉強をし続けるのもいいな」というような側面も見せていきたいと思っています。
「ボス充」がすべてではないというのもいいのかなと思います。この言葉が出てきたことによって“生涯学習上司”みたいな概念が出てきたりすると良いですね。
つまり新しい概念が生まれてくることによって、それにさらに新しい概念がかぶさってきて、どんどん社会の選択肢が増えていくと良いかなと思います。