そもそも「依存する」ってどういうこと?【短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話】

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【「よい依存」は生きるために必要なこと】
世の中には「依存するのはよくないこと」というネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、意外にも依存の第一歩は「よい結果をもたらした行動を記憶して、その行動を繰り返す」ことから始まります。
 例えば、「お酒でストレスが解消できた」「内気な性格だがほろ酔い状態なら会話が弾む」という記憶は、お酒がもたらすよい結果として脳にインプットされます。すると、同じような状況になったらお酒を飲むという行動を繰り返すようになります。これが、よい結果をもたらした行動を習慣化している状態、すなわち「依存」といえます。生きていくためによい結果を求めて行動するのは当たり前で、生物が環境に適応するための健全な機能なのです。
 ただし、最初はストレス解消やコミュニケーションの助けとして飲んでいても、お酒だけに頼りすぎると摂取量や頻度が増加。やがて、飲まないと何も手に付かないなど、自分ではやめることもコントロールすることもできない悪い依存状態に陥ってしまいます。それを防ぐには、特定の物事だけに過度に依存しなくても済むように、自分に合ったストレス解消の方法をいくつか用意しておくこと。そうすれば、心身のバランスもとりやすくなります。こうした依存は、日常生活をスムーズにしてくれる「よい依存」です。
出典:『短時間でしっかりわかる 図解 依存症の話』
大石雅之 著