公開初日に名バイプレイヤー「風」が来た!

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テレビ東京系で放送されたドラマから生まれた映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』が9日、公開初日を迎え、東京・日比谷のTOHOシネマズ日比谷では、出演者10人と松居大悟監督の総勢11人が登壇して舞台あいさつ行った。テレビシリーズか出演しているメインキャストの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一は口々に、映画化を誰よりも願っていた大杉漣さんをしのんだ。
2017年に放送された『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』。翌年にはシーズン2『バイプレイヤーズ 〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』が放送され、今年1月より100人を超える名脇役が共演するドラマ新シリーズ『バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~』を放送。そして、シリーズ初となる映画が公開されるに至った。
田口は「今日が初日ということで感慨深いですね。僕たちおっさん4人のリーダーは大杉漣さんで、漣さんもこの日を喜んでいると思います」とあいさつすると、光石も「『バイプレイヤーズ』はテレビ東京の深夜枠から始まりましたが、その時から大杉さんは『映画になったらいいね』っておっしゃってました。映画になりました」と、天を仰いだ。
遠藤は「ここ(舞台あいさつ会場)に来る前に支度部屋から車で移動すると聞いて、支度部屋と会場まで離れているのかと思ったら、目の前の建物でした。俺たち、パート2の時は、現場でお弁当を渡されて5分くらいぞろぞろと歩いて移動していたのに、同じ『バイプレイヤーズ』なの?って感じ。大杉さんもびっくりするんじゃない?」と、湿っぽくなりそうな空気を一蹴した。
舞台あいさつには、濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子、北香那らも登壇。本作は、富士山の麓ののどかな撮影所「バイプレウッド」で、濱田や柄本ら若手バイプレイヤーが100人の役者が出演する自主映画の撮影を始めたことから、連ドラ、大河、朝ドラ、映画チームなど巻き込んで大騒動を繰り広げるストーリー。撮影中の裏話などのクロストークで盛り上がる中、本作のキャラクター犬・風(ふう)が登場。
松居監督は「大杉漣さんの愛犬・風から取りました。撮影所を愛している風が、まるで漣さんのようにこの映画に映っていたら良いなと思いました」と、犬を登場させた理由を明かした。ただ大杉さんの愛犬はチワワで、どうみてもチワワに見えない白い犬になってしまったのはご愛きょう。
締めのあいさつで松重は「テレビの最中(シーズン2)に大杉漣さんが突然いなくなって、にわかに信じられなかったし、3年経つんですが、まだどこか信じられないところがある。お葬式の時ですらも祭壇の裏から『驚かしてごめんね』って出てきそうで、きょうもみんなを驚かせようとしてスクリーンの裏で待機しているおちゃめな大杉さんがいるような感覚がずっと抜けないです。206のスクリーンで公開されたということで、206の風にのって、大杉さんが日本中のスクリーンの裏で皆さんの喜ぶ姿を見ているんじゃないかと思う」と話した。
光石は「この映画には約100人の俳優が出ております。100人はみんな大杉さんの意思を継いでこの映画に出ています」と、きっぱり言った。
遠藤は「30代の時、光石さんも一緒に出てましたけど、低予算の映画で、単館系でお客さんが4人しかいなかったことを覚えている?(光石「覚えている」と相づち)。バイプレイヤーって言われている人間は何かしら過去に傷を負いながら育ってきている。大杉漣さんもそれなりの傷つきながら生きてきた人なので、こんな綺麗な劇場でたくさんの人が見に来ていて、びっくりしていると思う」と、天国の大杉さんにこの映画を捧げるように話していた。