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※ 視聴回数は1日1回更新されます。 舗装すべきか意見が割れている京都の観光地「哲学の道」。専門家らが、会議で影響などを検討しました。
10日、専門家や地元の関係者らが集まって行われたのは、京都の観光地「哲学の道」の舗装化について検討する会議です。
春には400本以上の桜が咲き並び、「日本の道100選」に選ばれている「哲学の道」。その中には舗装されていない砂利道とアスファルトで舗装された場所があります。
京都市はこれまでに2度、全面的な舗装工事を進めようとしましたが、沿道住民の十分な合意を得られず、約1.5kmの区間のうち、約6割が未舗装となっているのです。
舗装については、沿道の住民の間でも意見が対立。砂埃が舞い上がって家の中や車が砂だらけになるなどして、賛成する人がいる一方、アスファルトを敷くことで桜の生育などに影響が出る懸念があるとして反対する声もあります。
(舗装に反対 哲学の道保勝会 澤井孝泰さん)「表面から60cmぐらいに(桜の木の根が)はっているので、舗装の工事をするときに、どうしても根を傷めざるをえない」
10日に開かれた2回目の検討会議では、桜への影響について専門家の意見などが示されました。
(京都市 建設局土木管理課 大野晃司担当課長)「(専門家の意見では)舗装に対する(桜の木への)長期的な影響はほとんどないとの認識」
一方、掘削時には根を傷つける可能性があるということで、出席者からは根が埋まっている場所を詳細に調査する必要があるとの見解も示されました。
「哲学の道」だけに、結論が出るまでは、まだまだ時間がかかりそうです。