筋トレには「きつい、つらい」といったイメージがあるかもしれません。確かに、日常生活で受ける負荷より強い負荷をかけないと、筋肉が育たないのは事実です。しかし、筋肉を安全で効率よく増やすために、がんばり過ぎはマイナス。たとえば、「腕立て100回、腹筋100回」といったハードなやり方は、効果が出なくて当たり前。何十回もできるのは、負荷が弱すぎる証拠です。
筋トレの効果を上げる最大のポイントは、「正しいフォーム」。鍛えたい筋肉にだけ的確に負荷をかける体の動かし方をすれば、自ずと筋肉はそれに応えて育ってくれるのです。その次に重要になるのが負荷と回数。1セット6~12回反復できる負荷で、あと2回できる余力を残して止めるのがベストです。これを3セットくり返すと鍛えたい筋肉の筋線維がまんべんなく使われます。セットの間に1分の休息を挟みますから、1種目あたり約3分で十分な効果が得られるのです。
毎日筋トレに励むのも間違い。筋肉は休息させることによって超回復して大きくなるため、毎日行うと逆効果、ケガの原因にもなります。特に関節は損傷するとなかなか回復しないので、関節に余計な負担をかけないことが大切です。正しいフォームを最優先して、自分の動きを確認しながら取り組んでください。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 筋肉の話』
著/坂詰真二