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※ 視聴回数は1日1回更新されます。 京都大学が、iPS細胞を使い心臓治療に新たな道筋です。
(iPS細胞研究所 吉田善紀准教授)「この心外膜を使って心臓を再生・修復させる治療につなげられるのではないかと考えている」
京都大学は14日、心臓の一部である「心外膜」について、成人型に近い細胞の作製に世界で初めて成功したと発表しました。
心外膜とは心臓を覆う膜の1つで、胎児の時の心外膜は心臓を構成する様々な細胞に変化するなど高い再生能力を持っていますが、生まれた後に成人型になるとその能力が失われます。
心筋梗塞などで心臓がダメージを負った際のみ、心外膜は胎児型の細胞に戻って一時的に再生能力を復活させることが分かっていましたが、そのメカニズムは解明されていませんでした。
今回の研究では、iPS細胞から作製した胎児型の細胞を成熟させることで、成人型に近い心外膜細胞の作製に世界で初めて成功しました。
今後は、その逆で、成人型の細胞を胎児型に戻す「再活性化」の研究を進めることで、病気などでダメージを負った時に自分の心臓を大きく再生させて治療できるようになる可能性があるということです。
(吉田善紀准教授)「助けられなかった人を助けることができる。治療につながっていくのではないかと期待している」