視聴回数242,076回
※ 視聴回数は1日1回更新されます。G7広島サミット2日目はグローバル・サウスと経済安全保障について話し合われました。
グローバル・サウスとは新興国・途上国を意味します。岸田総理から、グローバル・サウスと呼ばれる新興国・途上国が存在感を高める中で、G7を超えた国際的なパートナーへの関与を強化し、これらの各国が直面する様々なニーズに応じてきめ細やかに対応するアプローチをとることが重要である旨述べました。また、こうした取組を進めるに当たり、「人」を中心に据えたアプローチを通じて、人間の尊厳や人間の安全保障を大切にすることの重要性を強調しました。さらに、G7として、食料、開発、保健といった国際社会が直面する諸課題において、G20が具体的な成果を得られるよう協力していきたい旨述べるとともに、G7広島サミットの成果を今後のG20との連携に繋げていきたいと述べました。G7首脳は、(1)国際的なパートナーとの間で、国連憲章の原則や、国際社会が依って立つべき法の支配の重要性を共有していくこと、(2)こうした国々が抱える貧困、エネルギー移行、金融等の様々なニーズに応じて、途上国が現地で加工等を行えるようなバリューチェーンの構築、グローバル・インフラ投資パートナーシップ(PGII)を通じた支援、開発資金ギャップを埋めるための努力等を通じてきめ細やかに対応していくこと、(3)本年9月のG20ニューデリー・サミットに向けて、議長国インドを積極的に支えていくことについて一致しました。
午後から話し合われた経済安全保障については岸田総理から、経済安全保障上の課題に対処する重要性の急速な高まりを受け、今回G7サミットの議題としては初めて本件を取り上げることになる旨述べ、G7として、率直な議論を行いました。G7として、(1)サプライチェーンや基幹インフラの強靱化、(2)非市場的政策及び慣行や経済的威圧への対応の強化、(3)重要・新興技術の適切な管理を含め、結束して対応していくことを確認しました。また、経済安全保障はG7が緊密な連携の下で取り組んでいくべき戦略的な課題であるとの認識の下、経済安全保障に関する取組について、G7枠組を通じて包括的な形で協働し、連携していく意思を確認しました。さらに、AIがもたらす機会と課題についても議論が及び、G7首脳間で問題意識を共有しながら、データの重要性と対応の方向性について意見が交わされました。本セッションでの議論を踏まえ、G7として初めて、経済的強靭性及び経済安全保障に関する包括的かつ具体的なメッセージを「経済的強靭性及び経済安全保障に関するG7首脳声明」として発出することで一致しました。また、同様に、本セッションでの議論を踏まえ、G7として、クリーンエネルギー移行に必要不可欠な重要鉱物及び再生エネルギー機器製造のサプライチェーンの強じん化に関する「クリーンエネルギー経済行動計画」を発表し、世界全体のクリーンエネルギー経済への移行を加速することで一致しました。
夕方にはゼレンスキー大統領が来日。インドのモディ首相と会談を行うなど、到着早々に積極的な外交を始めています。明日G7サミットは最終日を迎えます。