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※ 視聴回数は1日1回更新されます。 生まれたての赤ちゃんは、ほとんど眠ってばかりいます。多相性睡眠といい、昼夜関係なく睡眠と覚醒をくり返します。生後28日までの赤ちゃんは、1日約16時間も眠ります。大人とちがい、レム睡眠がかなり長く、深いノンレム睡眠も多く現れます。
赤ちゃんの脳は、外からさまざまな刺激を受けながら、脳内の神経回路(シナプス)をどんどんつくり、不要なものは除去され、発達していきます。こうした脳の活動は、おもにレム睡眠時に行なわれています。脳の発達の観点からも、乳幼児期の睡眠はとても大切なのです。
その後、成長するにつれて、起きている時間がだんだんと延び、6歳ごろには日中14〜15時間くらいは起きつづけられるようになります。小学校を卒業するころ、大人と同じような睡眠パターンが確立されます。
一方、睡眠時間が十分でないまま成長してしまうと、脳の発達に悪影響があるともいわれています。実際、睡眠が足りない子どもたちに、発達障害の注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)の子どもと同じような症状がみられるようになったケースもありました。
近年、インターネットの広まりなどから、子どもの睡眠不足は問題になっています。子どもの睡眠を守るのも、今の社会の課題でしょう。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』
監修/西野精治