若者世代が身近に使う言葉で最近、インターネット検索で急上昇している言葉があります。それは、「蛙化現象」です。皆さんはこの言葉の意味をご存知でしょうか?30代や50代の男性にインタビューをしましたが、「年齢を重ねて反応が鈍くなる現象のこと」や、「逆転現象のこと」…など、知らないという人が多数でした。10代、20代の女性は一般的に使う言葉なのだそうです。
「蛙化現象」は「かえるかげんしょう」と読みます。この読み方には違和感を感じる人もいますが、心理学の視点から分析された論文も存在します。「蛙化現象」は、好きだった相手が好意を示した途端に相手を嫌悪し、生理的な嫌悪感を抱く現象です。主に女性に見られる心理現象であり、「片思いから両思いになると突然相手のことが嫌いになる」という矛盾した心理です。
「蛙化現象」の由来は、グリム童話の『カエルの王様』です。物語では、気持ち悪いと思われていたカエルが最終的に王子に変身し、ハッピーエンドを迎えます。この逆転現象に注目し、「蛙化現象」という名前が付けられました。
典型的には思春期の女子に見られる傾向ですが、大人の女性も例外ではありません。高い理想や恋愛へのこだわりを持つ人ほど、「蛙化現象」に陥りやすいとされています。蛙化現象の特徴的な症状としては、相手を「気持ち悪い」と感じることが挙げられます。生理的な嫌悪感があり、相手の顔を見たくない、スキンシップが取れない状況になることや、一緒にいるとイライラするなどの感情が現れることがあります。また、蛙化現象が起こると自己嫌悪感に陥る傾向もあります。自分から好意を示し告白したにも関わらず相手を嫌いになる場合には、自己嫌悪や罪悪感を感じ、恋愛に対する自信を失うこともあります。
街で出会った若者たちに実際、蛙化現象を実感した瞬間を聞くと…
「急にグイグイ来られるとちょっと嫌になる」(10代)
「二人でいる時に、落ちたポテトを3秒ルールで食べた瞬間」(10代)