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※ 視聴回数は1日1回更新されます。野球のセオリーとして「左バッターには左ピッチャーが有利」「右バッターには右ピッチャーが抑えやすい」という風潮が蔓延していて、ワンポイントリリーフや代打起用の際などにはよく利用されることが多い。
しかし、ピッチャーによっては左ピッチャーでも左バッターが苦手なタイプもいる。また、右でもしかり。何でもかんでもセオリーが正しいわけではなく、一人一人の選手の個性を把握して采配をするべきだと里崎智也さんは言う。
例えばロッテ時代のピッチャーで言えば左ピッチャーだった成瀬善久は左打者が苦手だった。
理由は得意球のチェンジアップが左打者には使いにくかったから。シュート気味に変化するのでインコースに投げるとデットボールになる可能性が高い。なので、外の出し入れだけで勝負しなくてはいけなくなり、持ち味を一つ削がれてしまうからだ。
ちなみに、北京オリンピックのカナダ戦は9人中8人が左バッターという中で戦わなければいけなかったから苦労したとのこと。カナダはアイスホッケーが盛んな国で、アイスホッケーのセオリーは右利きは左打ちのスイングで打つように指導されるとのこと。
多くのカナダ人野球選手は子供のころにアイスホッケーをやっていて後に野球を始めるので右投げ左打ちばかりだというのだから面白い話だ。
ちなみにロッテ時代の右ピッチャーで薮田安彦もチェンジアップが得意だったので、インコースにチェンジアップを投げられないことで右バッターの方が苦労したとのこと。
一概には言えないが、チェンジアップを武器としているピッチャーにとっては「右対右、左対左」のセオリーは通用しにくい傾向にあると考えられる。