菅田将暉、沢田研二のゴウは「志村さんを感じた」

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昨年3月29日に亡くなった志村けんさん(享年70)が映画初主演予定だった『キネマの神様』(8月6日公開)の完成披露試写会が28日、都内で行われ、山田洋次監督(89)、菅田将暉(28)らが出席した。
 同作は、1920年に蒲田撮影所を開所した松竹映画の100周年を記念して製作。志村けんさんの代役を担った沢田研二が無類のギャンブル好きのゴウ。若き日のゴウを菅田が演じ、二人一役で主人公を演じる。
 およそ1ヶ月後に迫った封切りに、山田監督は「1年半前は、主演のゴウをやるのは志村けんさんだったんですよね。そのつもりで撮影していたんですけど、志村さんがコロナで倒れてしまって、一時はどうしようと、ぼう然としていました」と頭が真っ白になった瞬間もあったという。
 それでも「沢田研二さんがピンチヒッターに立つ決心をしてくれて、志村けんとはまったく違う沢田研二のゴウを作り上げてくれた。大変な出来ごとを経て、そしてこの作品が別の様相をもってできあがったこと、亡き志村けんさんのことも思い出してください」と“2人のゴウ”への感謝の思いを口にした。
 若き日のゴウを演じる菅田は「志村さんが演じるゴウを想定してお芝居をしていて、僕が撮り終わったころに、こういう状況になりました。現代パートはどうなるのかなと思ったのですが、山田さんが脚本を書き直して、またひとつ違うパワーが生まれた感じがしました。沢田研二さんのゴウを見たときに、沢田さんが僕らの過去パートを見てくださったこともありますがが、どこかに志村さんを感じました。ほかにない映画になったと思います」と一つひとつ言葉を大切にしながら語ってくれた。
 この日は、永野芽郁(21)、野田洋次郎(35)、北川景子(34)、寺島しのぶ(48)、前田旺志郎(20)、宮本信子(76)も登壇した。
 ゴウの妻・淑子を宮本、映画の撮影所で働くゴウとテラシン(野田)がともに恋心を抱く食堂の娘を永野芽郁が演じる。時代を越えて繰り広げられる愛と友情が描かれ、若き日のゴウが信じた“映画の神様”が時を越えてひとつの家族にある奇跡をもたらすストーリーが紡がれる。