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※ 視聴回数は1日1回更新されます。住宅街で迷惑行為を続けてきた男性に対し、家から出ていくよう命じる判決が言い渡されました。
男性
「出てこいや!文句があったら出てこいや!恥ずかしいと思わんか××、バカモノ。ハゲ」
大阪府茨木市の住宅街で、暴言を吐き続ける男性。
別の日には、朝6時にもかかわらず大きな音で軍歌を鳴らします。
こうした迷惑行為は8年間も続き、住民は頭を悩ませてきました。
近隣住民
「思いきり大きい声で暴言を直接吐かれる。『うるせぇババア』みたいな感じで、怒りしかないですね」
迷惑行為を指摘すると…
男性「クソババア、はよ死ねよ。ひとりごとや」
近隣住民「いま殴ろうとしましたね?」
男性「殴ってませ~ん」
住民「触れようとしましたね?」
男性「警察呼んだろか。気色悪い。終わっているな、この人。ひとりごとですよ、すべて。バカな女やな、ひとりごと!」
なぜこうした行為を繰り返すのか。MBSの取材に対し男性は「注意喚起だ」などと述べ、交通違反を取り締まらない警察へのアピールだと主張していました。
こうした中、男性が暮らす家の所有者である親族は、住民らから数々の迷惑行為を聞き、男性に対し家から退去するよう求め提訴。
しかし、今年1月、一審の大阪地裁は「近所トラブルは男性と住民との間の問題にすぎない」などとし、親族の訴えを棄却していました。
そして6月4日、二審の大阪高裁は…
6月4日の大阪高裁判決(嶋末和秀裁判長)
「主文、一審の判決を取り消す。男性は親族に対し、建物と土地を明け渡せ」
一転、家から出ていくよう男性に命じたのです。
6月4日の大阪高裁判決
「男性はこの家を、いわば近隣住民への迷惑行為を行うための“拠点”として使っていると言わざるをえない」
「貸主である親族との使用貸借契約の目的に反する使い方で、男性が家を占有する権利はない」
一審判決後も男性の暴言に苦しんでいた住民は…。
近隣住民
「ホッとしたという一言です。すぐ出ていってほしいです、明日にでも」
一方、男性はこれまでに、迷惑防止条例違反などの疑いで書類送検されていましたが、今年3月、不起訴となっています。
ただ、男性の迷惑行為は、今年3月に大阪府議会でも取り上げられ、迷惑行為を取り締まる条例がありながら適用されない理由などについて、府議が大阪府警の岩下剛本部長を問いただすなど議論が起きました。
吉村洋文知事も同月「ひどいなと思った」と感想を述べたうえで、「警察において適切に法と証拠に基づいて対応してもらいたい。何とか解決の道を探れたらと思う」などと言及していました。