【万博】「工事してよかったと終わりたい」悲痛な訴え 工事費未払い問題めぐり下請け業者が元請け業者を提訴 元請け側はこれまで「工事の肩代わり分を相殺すると契約金は残らない」

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MBSニュース

 海外パビリオン建設をめぐる工事費用未払い問題。下請け業者が元請けを提訴しました。
 (関西の下請け業者)「自分たちがやった工事の対価だけを正当な形でお支払いしていただければ。『工事をやってよかった』と、最後にそう思って終われることを一番望んでいます」
 悲痛な思いを話すのは、大阪・関西万博で海外パビリオンの建設工事を請け負った1次下請けの業者です。6月5日、外資系の元請け業者に工事費の支払いを求め、東京地裁に提訴しました。
 訴状によりますと、1次下請け業者は、参加国が独自に建設するタイプAパビリオンの建設工事に携わっていましたが、「元請け業者が“履行を遅滞した”などと不合理な苦情を述べて工事費を支払わない」などとして、契約金の一部と追加工事費、計約1億2000万円の支払いを求めています。
 “万博の華”とも言えるパビリオンの建設をめぐるトラブル。5月、博覧会協会は…
 (博覧会協会 高科淳副事務総長)「不払いについて通報あれば、対話の場をつくって、そこで解決する道筋が描けないかと相談をさせていただいたりと」
 未払いを訴える通報に対しては、“仲介を行って解決を促している”としていました。
 一方、下請け業者は5月上旬に博覧会協会へ通報をしたものの、協会や国から問題解決に向けた連絡はなく、訴訟に踏み切ったといいます。
 (関西の下請け業者)「何のフォローも後ろ盾も無いまま(元請けと)直接やっていった。管理体制というのが、協会も国もできていなかったのではないかと。それが一番の原因」
 万博の盛り上がりに影を落とす未払い問題。訴えを起こされた元請け業者はこれまでのMBSの取材に対し…
 (元請け業者)「パビリオン引き渡しの際に(発注元の)国側からクオリティーについてダメだしがあり、弊社が修正対応した部分や、完成が間に合わないと判断し、工事を肩代わりした部分がある。その費用を相殺すると支払える契約金は残らない」
 また、訴訟については「把握しておらずコメントできません」としています。