「アスペだ!」「発達だ!」決めつけ厳禁!発達障害を診断できるのは医師のみ【心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話】

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 「発達障害」というものが認知されるにつれ、少し変わった個性や特性を持つ人、困った言動をする人を「発達障害だ!」と決めつけるようなケースを目にするようになりました。
 特にインターネット上では非常に多く見受けられ、「アスペ(アスペルガー症候群)だ!」「発達だ!」といった書き込みを目にすることも珍しくありません。しかし、当然のことですが、素人が勝手に決めつけてよいものではありませんし、軽々しく人に言うことでもありません。
 発達障害と診断されるまでには、専門の医療機関を受診し、発達障害の専門知識を持つ医師の問診で悩みごとや困りごと、子どものころの様子、家族関係などの聞きとり、脳波や脳画像などの医学的検査、心理検査、発達検査を受けることになります。その結果を医師が診断基準と照らし合わせて、発達障害の診断が下されることになります。
 また、教師が学校での子どもの言動から「発達障害の疑いあり」と判断する場合もあります。ただし、これも医師の診断ではありませんので、発達障害と確定したわけではありません。
 また、これも発達障害が広く知られた弊害であり、「手がかかる」「問題行動がある」というだけで「疑いあり」とされてしまうようになったという指摘もあります。子どもの問題行動には原因が別にあるケースも少なからずあり、誤解を恐れずに言えば、これも「決めつけ」のひとつともとれるのです。
出典:『心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話』
監修 : 湯汲英史