対人関係が苦手で強いこだわりがある「自閉スペクトラム症」とは?【心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話】

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 「自閉スペクトラム症(ASD)」は、『DSM -5』によって新設された診断名で、それまで「自閉症」「アスペルガー症候群」「特定不能の広汎性発達障害」と呼ばれていたものを、ひとつにまとめ
たものです。
 これらの症状には程度の差こそあるものの共通した特性が認められるため、別々の症状とするのではなく、さまざまな特性が含まれるひとつの連続(=スペクトラム)している症状として捉えることになりました。
 この症状の特性は、大きくわけてふたつあります。ひとつは、「社会的コミュニケーション障害」と呼ばれるもので、他人との意思疎通が苦手で、特に相手の表情や視線、声のトーンから感情を読みとることができず、いわゆる「空気が読めない人」と思われてしまいます。また、他人に対する興味がないこと、言葉の表面的な意味にとらわれやすく、比喩や冗談などが理解できません。
 もうひとつは、「限局された反復的な行動」と呼ばれるものです。「限局」とは「狭い」という意味で、同じ行動を繰り返したり、特定の物や事柄に強いこだわりを持ったりします。そして、これらが妨害されると、パニックに陥ってしまうこともあります。
出典:『心と行動がよくわかる 図解 発達障害の話』
監修 : 湯汲英史