柄本佑、裸一貫で熱演した主演ドラマで演技賞選出「この重さに恥じないように精進」

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 俳優の柄本佑が1日、都内で行われた、放送分野の優れた番組を表彰する『第46回放送文化基金賞』贈呈式に登壇した。主演した『土曜ドラマ 心の傷を癒すということ』(NHK大阪拠点放送局)が優秀賞および演技賞を受賞。被災者の心のケアに奔走した精神科医・安克昌をモデルとした安和隆を演じた柄本は、脚本を読み「これを臨むには裸一環でいかなければいけないと安和隆さんを演じさせていただきました」と並々ならぬ覚悟で挑んだことを明かした。
 開口一番に「最優秀賞おめでとうございます。これがいいたかった」とスタッフをねぎらった柄本は「初めて脚本をいただいたとき、桑原(亮子)さんの血肉、魂、これはうまいとか下手とか、良い悪いではない、テクニックとかではない、肉体というようなものを感じました」としみじみ。そして「みんなで裸一貫で安克昌さんを探す旅にでたような気がします。熱量の高い3ヶ月でした」と充実した撮影を振り返った。
 「ワンシーンワンシーン、安克昌さんのご家族にみていただいている意識で、素敵なものを届けるつもりで臨ませていただきました。そんな思いが賞につながったのはひとつ、作品づくりのあり方として、間違ってはいなかったのかな」と手応えをにじませ「この重さに恥じないように精進していきたいと思います」と握ったトロフィーの重みを改めて感じていた。
 同賞は、過去1年間(2019年4月~20年3月)の放送の中から選ばれた、優れたテレビ、ラジオ番組や個人・グループを表彰するもの。今回は、全国の民放、NHK、ケーブルテレビなどから、277件の応募、推薦があった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため審査日程を変更。5月末から約2ヶ月にわたる厳正な審査が行われ、授賞式を縮小して実施された。
 このほかテレビドラマ部門として奨励賞に『連続ドラマW そして、生きる』(WOWOW)、『スペシャルドラマ ストレンジャー~上海の芥川龍之介~』(NHK)、優秀賞には『よるドラ だから私は推しました』(NHK大阪拠点放送局)と演技賞を主演の桜井ユキが受賞した。