糖質を摂り過ぎるとどうなるのか?【眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話】

視聴回数1,107,069

※ 視聴回数は1日1回更新されます。

ラブすぽ

【糖質過多は深刻な病気のはじまり】
 高血糖は糖尿病患者のみならず、誰もが気を付けなければいけません。血糖値とは血液の中に溶けているブドウ糖の濃度のこと。食事で摂った糖質は胃や腸の消化管で分解・吸収され、肝臓を経由して血液の中に流れ込みます。このとき、血液中にブドウ糖があふれるため、食後の血糖値はいったん上がります。血液中のブドウ糖はすぐに筋肉や脂肪、脳、内臓などに取り込まれるため、しばらくすると血糖値は平常に戻ります。ところが、糖質を摂り過ぎると、処理が追いつかず血液中のブドウ糖濃度は下がりません。食後高血糖と呼ばれる状態です。
 食後高血糖を放っておくと、さらなる血糖異常を引き起こし、空腹時高血糖を経由して糖尿病になります。そもそもそれ以前に、血糖下降の際の飢餓感からエネルギー摂取過剰を介して、肥満、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病にもつながります。この状態が繰り返されると、血管にさまざまなストレスを与え、動脈硬化症(マクロアンギオパチー)から心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めます。この「メタボリック・ドミノ」と呼ばれる負の連鎖は、まさにこの糖質過多からはじまるのです。
 脳卒中や心不全、がんなど深刻な病気を引き起こす前に糖質過多や食後高血糖を解消する。それが病気予防の一番の早道なのです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 炭水化物の話』
山田 悟 (著)