全国3例目の「赤ちゃんポスト」設置に向け泉佐野市議会で補正予算案が可決 “親権”をめぐり府との連携が必要な側面も

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自治体主導としては初の「赤ちゃんポスト」設置に向け、予算案が可決されました。
大阪府泉佐野市では、親が育てられない生後まもない赤ちゃんを
匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」について、早ければ来年度をめどに設置を目指しています。また、病院以外に母親の身元を明かさない「内密出産」の受け入れも進める方針です。実現すれば、いずれも全国で3例目となります。
泉佐野市議会は25日、すでに赤ちゃんポストを設置し、「内密出産」の受け入れも行っている、熊本の慈恵病院への視察費用などを含む、約800万円の補正予算案を全会一致で可決しました。
泉佐野市・千代松大耕市長(25日午後)
「行政が動くことによって、民間の病院が進めるよりも、スムーズにいける部分があるのではないか」「課題はあるにせよ前に進めて良いということで(議員)全員の承認をいただけたことを、大変心強く思っております」
一方で、泉佐野市などによりますと、「赤ちゃんポスト」で受け入れた子どもは児童相談所が親権を持つことになりますが、政令指定都市ではない泉佐野市は児童相談所を運営していないため、大阪府が所管する児童相談所との連携が必要になるということです。
泉佐野市の取り組みに、大阪府の吉村知事は…
大阪府・吉村洋文知事(25日午後)
「赤ちゃんポストはポストに届けられてから、その先の方が大切です。決して簡単な話ではない」
「泉佐野市は一歩踏み出して検討を深めるということだと思いますので、大阪府としても協力できることは協力したい」