空から見た戦跡、コンクリート船「武智丸」漁港で防波堤に 広島・呉

朝日新聞社

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鋼材不足が深刻化していた太平洋戦争中に建造されたコンクリート製の貨物船が、戦後80年がたった今も広島県の漁港で現役の防波堤として利用されている。兵庫県曽根町(現・高砂市)の武智造船所で1944~45年に建造されたコンクリート船「武智丸」。近海での石油や石炭の輸送に使われたという。ただ、鋼船と比べて重量があり速度も遅いという欠点があるため戦後は使われなくなり、50年、広島県安浦町(現・呉市安浦町)の漁港に第1武智丸と第2武智丸が防波堤として設置された。