草笛光子、89歳で芸術栄誉賞を受賞 壇上で元気にスピーチ「頑張れるだけ頑張りたい」

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俳優の草笛光子(89)が、2022年の演劇界の成果を顕彰する『第30回読売演劇大賞』で「芸術栄誉賞」を受賞し、24日に都内で行われた贈賞式に出席した。
 ブロンズを高く掲げ、喜びを表現した草笛だったが「重い」と苦笑い。「こんな素晴らしい賞をいただけるとは思っていませんでした」と受賞の喜びを語ると「今年で90歳になります。こんな年まで女優をやってこられるとは思ってもみませんでした。ズルズルと、この年まで。何もできない少女だったんです。それが、どういうわけか、この芸能界に足を突っ込んで、90歳までやることになりました」と歩みをしみじみと振り返った。
 「これが最後かもしれない」と思いながら仕事をしているが「おかげさまで丈夫なんです」とにっこり。「あといくつぐらいできるかわかりませんけど、頑張っていきたいと思います」と宣言すると「『演劇大賞』という素晴らしいものをいただきまして、とってもうれしいです。できれば来年も、またいただきたいと思います」とちゃめっ気たっぷりにスピーチしていた。
 読売演劇大賞は、演劇文化の振興のために1992年に創設。選考委員のノミネート、投票委員の投票という2段階を経て、作品、男優、女優、演出家、スタッフの5部門の年間最優秀賞を決定する。このほか、新人を顕彰する杉村春子賞や、長年の功績や優れた企画を顕彰する芸術栄誉賞が設けられている。
■第30回読売演劇大賞の主な受賞者・受賞作品
最優秀作品賞:劇団チョコレートケーキ『生き残った子孫たちへ 戦争六篇』
最優秀男優賞:段田安則
最優秀女優賞:上白石萌音
最優秀演出家賞:五戸真理枝
最優秀スタッフ賞:前田文子
杉村春子賞:大原櫻子
芸術栄誉賞:草笛光子
選考委員特別賞:『ハリー・ポッターと呪いの子』
優秀男優賞:片岡仁左衛門、坂本昌行、田代隆秀、廣瀬友祐
優秀女優賞:音無美紀子、長野里美、望海風斗、森尾舞