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※ 視聴回数は1日1回更新されます。わずか90秒で本格的なラーメンができるという自動調理式の自動販売機「Yo-Kai Express」(ヨーカイ エクスプレス)が日本に上陸しました。東京駅の駅ナカに設置された自販機で試食させてもらえたのでレポートします。
「Yo-Kai Express」は、シリコンバレー生まれの食のスタートアップ企業。水を使った独自の解凍技術によって、冷凍状態のラーメンをものの数分で調理。本格的なラーメンとして提供するというものです。
大型冷凍庫 × 自動調理器
自販機にに50食をストック可能で、丼に入ればいろいろなものの調理が可能としています。この自販機は大型冷凍庫と自動調理器がセットになったようなもの、と考えるとわかりやすいです。
その特徴は24時間無人販売が可能な点。CEOで創業者のアンディ・リンさんによると、米国や台湾では50店舗ほど展開しており、ラーメンだけでなくベトナムのフォーなどもあるそうです。
なお、技術パートナーはPepperを手がけるソフトバンクロボティクス。日本上陸の支援はスクラムスタジオが担当。スクラムスタジオは、スタートアップ投資のスクラムベンチャーズが2021年に設立した、海外スタートアップと日本企業の新規事業創出を担う組織です。
一風堂の博多豚骨ラーメンが自販機で
「Yo-Kai Express」ではオリジナルのラーメンのほか、近日提供予定として一風堂のラーメンもラインナップしています。もしかすると今後、行列ができるような有名店のラーメンが自販機で味わえる、そんな時代が訪れるのかもしれませんね。
今回「Yo-Kai Express」で一風堂の博多豚骨ラーメンと、米国で展開するヴィーガン向けラーメンを試食しました。オリジナルのラーメンは1杯790円と一般的なラーメンの価格帯。一風堂のラーメンについては、取材時点では価格交渉中でした。
ものの数分で豚骨ラーメンができあがりました。見た目こそ店舗には及びませんが、食べてすぐ「あ、一風堂だ!」と思える再現性でした。ただし、技術的な仕様なのか調整の問題なのかは不明ですが、一風堂のラーメンよりもかなり熱かったです。
空港や駅、高速道路PAに設置
日本でのスタート時、東京駅の駅ナカにある「グランスタ東京 スクエア ゼロ」や、羽田空港第2ターミナル、首都高の芝浦パーキングエリアなどに設置されます。
なお、海外と比べると治安も良く、自販機大国なんて言われることもある日本。昔から調理機能付きの自販機は存在しています。今ではレトロ自販機に位置づけられますが、麺類の調理自販機も現存しています。
また、内部に温め機能をもった軽食自販機は、高速道路のパーキングエリアでも現役。焼きおにぎりやたこ焼き、フライドポテトなどお馴染みではないでしょうか。自販機に慣れ親しんだ日本の利用者の反応はいかに?
本格的な味を手軽に提供
なお、Yo-Kaiのアンディ・リンさんによると、「Yo-Kai Express」をメリットは、店舗探しのコストをかけずに省スペースで開店でき、店舗が閉店中でも自販機店舗でラーメン提供が可能な点としています。
また、人件費をかけずに展開できる点も挙げています。「Yo-Kai Express」は米国で1杯13ドル程度で販売しているそうです。
少し背景をインプットしておくと、米国の物価や賃金は地域差こそあれ高騰しています。たとえば、ラーメンが1杯2000円程度でも決して珍しい値段ではありません。設置コストと人件費を抑えて、気軽に本格的なラーメンが提供できる点はユーザーメリットにもなるようです。
試食してみてすぐに思ったのは、こういう自販機がビジネスホテルに入ってくれないかな? ということでした。出張などでビジネスホテルを利用した際、自販機コーナーにあったらかなり嬉しくないですか。
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距離的な問題で有名ラーメン店に行けなくとも、こうした自販機の再現性が高まれば、遠くのおいしいものがより気軽に食べられるようになるのかもしれません。
有名店のカップ麺がたくさんコンビニ並んでいる現状を考えれば、「Yo-Kai Express」のような選択肢はこれからが楽しみ。食の新たな提供方法によって、日本風のラーメンがさらに世界に広がっていくのかも?