両親を亡くした遺族「大変な出来事だったことは伝えていきたい」 106人犠牲のJR福知山線脱線事故から20年 事故現場で慰霊式

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MBSニュース

 兵庫県尼崎市でJR西日本の快速電車が脱線し乗客106人と運転士が亡くなった事故から2025年4月25日で20年です。
 20年前、スピードを出しすぎた列車はゆるやかにカーブした線路から脱線し、マンションに衝突しました。
 事故から20年となった25日は、遺族や当時列車に乗っていてケガをした人が献花に訪れています。
 事故が起きた時刻と同じ午前9時18分、速度を落とした列車がカーブを曲がり、ゆっくりと、現場を通過しました。
 現場の線路脇では近くに住む人やJRの関係者らが手を合わせ電車を見送ったほか、車内でも現場を通過する際に視線をおとし静かに祈る姿がみられました。
 7年前に鎮魂と慰霊の場として整備された現場では、JR西日本の経営陣らが慰霊碑に花を手向けました。また、式典には遺族や負傷者も参列し、20年前のあの日に向き合いました。
 (夫を亡くした原口佳代さん)「この日はどん底っていうか、悲しみの中にいるので。20年があっという間に過ぎたという感じですね」
 (両親を亡くした小杉謙太郎さん)「最初の数年は事故の苦しみやしんどさがあったと思いますが、それ以降、前に向けて歩けていったなとは思っていて。すごく大変な出来事だったということは伝えていきたい」
 遺族らの高齢化が進んでいて現場に来たくても体調面などからそれが叶わない遺族もいて、改めて20年の長さを感じます。