どこかで聞いたことがある!? 珍名・奇名の遺伝子たち【眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話】

ラブすぽ

 遺伝子の名前といってもあまりピンときませんよね。なんとなくアルファベットと数字の羅列のようにイメージしがちですが、意外とそうでもないんです。全力でウケを狙いにいった結果か、それとも大真面目に考えた末の暴走かはわかりませんが、思わず笑ってしまうような珍名・奇名の遺伝子がたくさんあります。ここではその一部を紹介していきましょう。
 最初に挙げるのは「サウザー遺伝子」です。人気漫画『北斗の拳』に登場する人物・聖帝サウザーにちなんで名付けられました。理由はこの遺伝子が内臓逆位(内臓の位置が左右逆になる先天的な奇形)に関連しており、劇中でのサウザーの設定と同じだったから。これを発見した研究者は「お前の身体の謎、見切ったぞ!」と言ったとか、言わなかったとか。
 超人気ゲームのキャラクター名をほぼパクったようなネーミングの遺伝子も存在します。それが「ピカチュリン遺伝子」と「ソニックヘッジホッグ遺伝子」です。前者は動体視力に関する遺伝子で、後者は全身にトゲがあるショウジョウバエの突然変異に関する遺伝子です。他にも名前の候補はいくらでもあったように思えますが、発見した研究者はその瞬間、すばやく駆け回る黄色いネズミや青いハリネズミのシルエットが脳内を駆け巡ったに違いありません。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話』
監修/安藤寿康