北海道南部の函館市の海。
浜辺の岩にべったりと付着して光っているのは「重油」です。
1月6日夜、函館市恵山の海岸で灯油などを積んだタンカー「さんわ丸」が座礁しました。
「座礁したタンカーは波の影響か、7日とは位置が少し変わっています。そして周りには油の臭いが漂っています」(佐藤健 カメラマン)
8日午前にも船を岸から離す予定でしたが、函館海保にこう連絡があったといいます。
「燃料タンクが破損し重油が流出した」
現場付近はウニやコンブの漁場です。
岩に付着した重油を目の当たりにした地元の漁師から、漁業への影響を懸念する声も上がっています。
「(座礁現場は)ウニやアワビやコンブが取れる良い場所。大変だ、これ」(漁師)
船体は右に約5度傾き、函館海保は乗員11人のうち7人を救助しました。
漏れたのは燃料の重油のみで、函館海保は「どのぐらい漏れたかはわからない」としています。
積み荷の軽油700キロリットルと灯油3100キロリットルの流出はないということです。
海がしけたため、8日は作業を中止し、9日以降に延期となりました。
函館海保は民間サルベージ会社と連携し、作業を急ぐことにしています。