199人犠牲の遺訓学ぶ「八甲田演習」 陸自、スキー履いて雪の行進

朝日新聞社

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陸上自衛隊第9師団第5普通科連隊による「八甲田演習」が21日、八甲田山系へ続く県道青森田代十和田線であった。隊員約380人が擬装効果のある冬季用の白い防寒服姿にスキーをはいて、2メートルを超える積雪で閉鎖されている同線の片道4キロ(小峠―按ノ木沢間)を往復した。同演習は、1902(明治35)年に旧陸軍の歩兵第5連隊210人が訓練中の八甲田山系で遭難、199人が犠牲となった事件の遺訓を学ぶとともに、積雪寒冷地での部隊運用の練度を高めることを目的に、1965年に初めて実施された。71年から毎年行われ、今回で56回目。