インドネシアで消えゆく日本の中古電車 部品調達難で国産車両に切り替え

共同通信社

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インドネシア・ジャカルタ首都圏の通勤を20年以上支えてきた日本の中古電車。劣化した部品の調達が困難となり、車両は姿を消し始めている。インドネシアは中古輸入をやめ、徐々に国産の新型車両に切り替えていく方針だ。現役として最古参となった東急電鉄8000系の8両は、日本で1970~82年に製造された。2005~08年にインドネシアに渡り、ジャカルタと近郊を結ぶボゴール線を走ってきたが, 「インドネシア通勤鉄道(KCI)」の管理担当者らによると、電気系統や台車の部品調達が難しくなり、4月21日が最終走行となった。インドネシアは2000年から日本の中古車両を導入。東京都が都営地下鉄三田線の車両を無償で寄贈したのが始まりだ。KCIなどによると、1500両近くを中古で購入するなどし、今は約千両となった。人口が増え続けるインドネシアでは、首都圏の混雑緩和のため12両編成化を進めている。通勤列車の利用者数は1日延べ約100万人で、KCIは毎年4%増加すると推計している。