「(運航会社の社長は)自分には責任がないと言っている。そういう主張をどう考えたらできるのか」(乗客の家族)
北海道の十勝地方に住む50代の男性です。
当時7歳の息子と、その母親が観光船「KAZU I」に乗船していました。
「心の底から本当に笑えることは、もう二度とない」(乗客の家族)
3年前の4月23日に発生した沈没事故。
息子と母親は行方不明となりました。
事故の前の年の息子の誕生日を祝う映像が残されていました。
楽しげな2人の声。
今、その声を聞くことも、ともに誕生日を祝うこともかないません。
「息子の誕生日は自分にとっても大事な日なので、本当だったら2人と一緒に誕生日のお祝いをしていたと思う」(乗客の家族)
どんな思いで裁判に臨み、遺族の声を聴いていたのか。
桂田社長の元を訪ねましたが、問いかけに応えることはありませんでした。
「言い訳ばかりしていないで自分の責任を認めて、被害者家族に公の場所できちんとした謝罪をしてほしい」(乗客の家族)
男性は4月22日、知床の地を訪れました。
「迷いましたが式典には出ないことにしました。もしかしたらという気持ちで待っていたい。そういう気持ちでいないと自分が保てない」(乗客の家族)
4月23日、沈没事故から3年を迎えます。