韓国に留学中、ソウルの雑踏事故に巻き込まれ亡くなった冨川芽生(とみかわ・めい)さんの告別式が11月7日、故郷の北海道根室市で営まれました。
11月7日午後、根室市で韓国留学中に亡くなった冨川芽生さん(26)の告別式が行われ、参列した人は早すぎる別れを惜しみました。
父親の歩さんは、ふり絞るように娘への思いを口にしました。
冨川 芽生さんの父親・歩さん:「日本中の人が芽生のことを見て悲しんでくれている。26歳という短い人生でしたが、芽生は幸せだったと思う。芽生にありがとう、26年間だけど生まれてきてくれてありがとうって…」
10月29日に韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で起きた156人が死亡する雑踏事故。
2022年6月から留学中だった冨川さんも犠牲になりました。
石川 広大 記者:「こちらが事故があった現場です。長さ40mほどの緩やかな上り坂になっていて、幅は3.2mほどしかありません」
韓国は事故発生から11月5日までの1週間を国としての哀悼期間とし、ソウル市内でも冨川さんを悼む声が聞かれました。
冨川さんの友人:「日本で知り合った仲の良い妹が亡くなったので、祈りに来ました
冨川さんの友人「もう会えないのは悲しいけど、天国で幸せにいてほしい」
父親の歩さんは、現地で娘が一生懸命に"生きた証"も見つけました。
芽生さんの父親・歩さん:「冨川芽生、冨川芽生」
冨川さんが使っていたノートの一部です。
芽生さんの父親・歩さん:「娘のものです。ありがとうございます」
アイドルをきっかけに韓国に興味を持った冨川さん。韓国に来てからも寝る間も惜しんで勉強に励み、たくさんの友人に愛されていました。
芽生さんの父親・歩さん:「韓国に渡ってからもいろんな国の友達ができて『本当にいい子だった』とみんなが言ってくれるのが、はじめて分かりました」
11月5日、ソウルから故郷の根室市に戻ってきた冨川さん。翌日、市内の斎場で営まれた通夜には同級生や友人らが参列し、別れを惜しみました。
高校の同級生:「ただただ信じられなかった、同級生だったので…。すごくいい子だなと思っていました」
高校の同級生:「早い別れだったなと思います。芽生の分まで頑張って生きようという気持ちで手を合わせました」
一夜明け…。芽生さんの棺を乗せた車が葬儀場を後にしました。
韓国と日本をつなぐ仕事をしたいと夢見ていた冨川さんの早すぎる死。早急な事故の解明が求められます。