2月18日、すべての建物を撤去する計画を北海道札幌市に提出した「ノースサファリサッポロ」。
19日も営業を続けていて、犬の散歩を体験する来園者の姿も見られました。
「おとなしい子を選んだが結構引っ張られてます」(来園者)
しかし、計画書に飼育する動物をどうするか一切書いていなかったことが20日分かりました。
札幌市南区にある民間の動物園「ノースサファリサッポロ」。
20年前から開発が制限される市街化調整区域に飼育小屋などを無許可で建て営業を続けていて、札幌市が建物を撤去する除却命令、事実上の閉園命令を検討しています。
「すべての建築物を撤去する計画書です」(19日の札幌市の会見)
建物はあわせて156棟で、運営会社は18日、すべての建物を撤去する計画書を市に提出しました。
しかし、150種・500匹以上の動物が飼育されているにも関わらず…
「動物をどうするのか一切書いてない。『なんじゃこりゃ』という感じ」(札幌市の関係者)
関係者によりますと、計画書にはそれぞれの建物について撤去する期限も書かれていたということですが、一時的に必要となる動物の移動については一切触れられていなかったことが分かりました。
札幌市はこれまで「動物の移転先がないと計画の実効性がない」としており、今後の対応を検討するとみられます。
運営会社はこれまで、園から800メートル離れた所有地を動物の移動場所の候補地として検討してきたとみられます。
しかし、近くの住民には計画の説明もなく、心配する声が聞かれました。
「ノースサファリに計画書を公開してほしいと伝えたが音沙汰がない。自分の土地なら何でもできる錯覚に陥っているのではないか。札幌市もまちづくりの問題なのだから、地元住民も含めて検討できるように公開してほしい」(近くの住民)
動物たちはどうなってしまうのか…市民は。